私は30代の会社員で、年収は約350万円です。普段からあまり浪費をしないよう心がけていたのですが、ある日突然、現金が必要になったことから、クレジットカードの現金化を試してしまいました。今回は、その経緯とその後の経験についてお話しします。
コンビニでの現金払いの壁に直面
その日はいつもと変わらない平日で、帰宅途中にコンビニに立ち寄った際、突然のトラブルに直面しました。必要な支払いがあり、公共料金などの「コンビニ払い」の手続きをしようとしたところ、その支払い方法は「現金払いのみ」でした。しかし、財布の中を見ると、手持ちの現金が不足していることに気づきました。
コンビニ払いの期限が迫っていたため、どうしてもその場で支払わなければならない状況でした。自宅に戻って現金を準備する時間もなく、すぐにお金を工面する手段を考え始めました。ATMで引き出せるだけの貯金もなく、どうにか今すぐ現金を手に入れる方法はないかと考えた結果、「クレジットカードの現金化」という手段に行き着きました。
クレジットカード現金化を利用した理由
現金化を考えた理由は単純でした。クレジットカードの利用枠はまだ十分に余裕がありましたし、すぐに現金が手に入るという情報をインターネットで見つけたからです。その時は、「一度だけ利用すれば問題ないだろう」と安易に考えていました。
現金化の業者を調べ、最も手軽に利用できそうな方法を選びました。手順は簡単で、業者から指定された商品をクレジットカードで購入し、それを買い取ってもらうという形で現金を手に入れるものでした。手続きは驚くほどスムーズで、その日のうちに必要な現金を手にすることができました。コンビニでの支払いを無事に済ませることができ、一瞬、問題が解決したような気がしました。
手にした現金とその代償
現金化を利用して、無事にコンビニでの支払いを終えることができましたが、後になってその代償に気付き始めました。まず、現金化をするために支払った手数料がかなり高額でした。現金化をした金額は3万円でしたが、手数料として約20%、すなわち6,000円が差し引かれていました。そのため、実際に手に入れた現金は24,000円ほどしかありませんでした。
当初は「手数料が少し高いな」と感じる程度だったのですが、後日クレジットカードの請求を見て愕然としました。現金化を行った際に利用した分が、そのまま高い金利とともに請求されていたのです。リボ払いに設定していたこともあり、月々の返済額は少ないものの、金利による負担がどんどん膨らんでいくことに気付きました。
また、クレジットカードの利用明細に「現金化」として記載されているわけではありませんが、カード会社が現金化行為を不正と見なすことがあると知り、カードの利用停止や強制解約のリスクがあることも後から知りました。この時点で、自分が非常にリスクの高い行為をしてしまったことを強く後悔しました。
結局は負のスパイラルに…
その後、少しずつ返済を続けていましたが、利息が高く、元金がなかなか減らない状態が続きました。さらに、手持ちの現金が不足するたびに、また現金化を考えてしまうこともありました。一度手を出してしまったために、その手軽さが頭に残り、次第に現金化への抵抗感が薄れてしまったのです。
現金化は、手数料が高額であることに加えて、クレジットカード会社からの信用を失うリスクが非常に高い行為です。それにも関わらず、一度手を出してしまったことで、「今月も少しだけなら大丈夫だろう」と自分に言い訳をしながら利用してしまうことが何度かありました。
結局、返済の負担はどんどん大きくなり、元金が減らないばかりか、利息ばかりが増えていくという悪循環に陥ってしまいました。毎月の生活費も苦しくなり、精神的にも大きな負担を感じるようになってしまいました。
現金化の利用を通じて学んだこと
今回の経験を通じて、クレジットカード現金化は短期的に現金を手に入れる手段として非常にリスクが高いということを痛感しました。手軽さに引かれて利用してしまいましたが、手数料の高さ、利息負担の増加、そしてカード会社からの信用を失うリスクを考えると、決して軽い気持ちで手を出してはいけないものでした。
今では、どうにか返済を終えましたが、それにはかなりの時間と精神的なストレスがかかりました。もしまた急な現金が必要になる場面があったとしても、もう二度と現金化という手段には手を出さないと決めています。その代わりに、緊急時のために少しずつ貯金をすることを始めています。少しずつでも積み立てておくことで、いざというときの安心感が全く違います。
クレジットカード現金化は一見簡単な解決策に見えますが、その先に待っているリスクや苦しみは大きいものでした。この経験を通じて、同じように急な現金が必要になった際には、他の選択肢を検討するようにしてほしいと心から思います。